「厚物ゴムスポンジ加工の最適選び方|抜き加工・ルーター加工・押出+カットの違いと用途別活用法
2025.11.20

ゴムスポンジの厚物、たとえば20~50mm以上のものを加工するときには、ゴム。スポンジ調達ナビでは「打ち抜き加工」「ルーター加工」「押出+カット」の三つの方法を提案できます。素材や用途によって、どの方法が適しているかは変わってきます。長年この分野で加工に携わってきた経験から、それぞれの特徴と選ぶ際のポイントをお伝えしたいと思います。
まず、打ち抜き加工はトムソン型を使ってプレスで抜く方法です。量産品や形状がシンプルな部品では、コストを抑えやすく効率が良いのが魅力です。ただし厚みのあるスポンジでは、切断面が“太鼓状”に盛り上がってしまうことがあります。これは素材の弾性によるもので、平面性や寸法精度に影響する場合があります。

一方でルーター加工はNCルーターで削るため、直線的できれいな断面を得やすいです。厚みがあっても安定して加工できますが、刃物の走行距離が長くなるので加工時間が増え、単価は打ち抜きより高くなる傾向があります。精度や断面品質を重視する場合は、こちらが適しています。

ウォータージェット加工も同様に加工が可能ですが、サンプルを持っていないため今回は説明を見送ります・・・。
さらに押出成型+カットという方法もあります。スポンジを押出して棒状やチューブ状に成型し、必要な長さにカットする方法です。長尺やチューブ形状などでは寸法や内部構造の安定性が高く、仕上がりも滑らかです。ただし切断角度によっては端面が斜めのV字断面になることがあるので、カット方法の設計には注意が必要です。
結論として、平面的でコスト優先なら打ち抜き加工、大きさや厚み、精度が求められる場合はルーター加工、長尺やチューブ形状で寸法の安定性を重視する場合は押出+カットが適しています。また、用途によっては複数の加工方法を組み合わせることも可能です。
スポンジ加工で迷われている場合は、荷重や形状、使用環境などをお聞きした上で、最適な加工方法やコストを含めて提案できます。設計や製品の用途に合わせて、より強く、美しく、確実な仕上がりになるよう、ぜひご相談ください。
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