金属とゴム、ゴムとゴムの加硫接着とは?仕組み・用途・メリットを徹底解説【共ショウの対応実績も紹介】
2025.05.22

加硫接着の注目度が高まる理由
今回はゴムの加硫接着技術について紹介いたします!
自動車部品、機械部品、防振材、建材など幅広い産業分野で活用が進んでいます。
この記事では、加硫接着の仕組みやメリット、実際の使用例、加硫接着の現場で使われる金型や素材について詳しく解説します。
加硫接着とは?—ゴムと金属を強固に一体化する技術
「加硫接着」とは、加硫ゴムを加熱・加圧して化学反応を起こさせながらゴム同士やゴムと金属に接着する製造技術です。
従来、ゴムと金属を組み合わせた部品は接着剤や機械的手法で固定されていましたが、加硫接着は化学的に強固な結合が得られる点で優れています。また接着剤では接合部が硬くなってしまいますが、加硫接着であれば、接着部分も縦覧性を持ったまま接合することが出来ますので、均一に圧力を受けることが可能です。

※だいぶ昔の金型で錆びてしまっていますが、金属型の精密さとゴム流動の設計が高品質な加硫接着に不可欠です!
加硫接着に使われる素材とは?—生ゴム材と下地処理がカギ
加硫接着に使用されるゴムは、まだ未硬化の「生ゴム材(原材料)」です。これに加硫剤などを配合して加熱することで、ゴムが硬化し、金属と密着します。
また、金属表面にはプライマー(下地処理剤)を塗布し、ゴムとの密着性を高めます。
もしくはゴム同士の接合したい部分に使用し、接着します。

※加硫接着用の未加硫状態のゴム材。
加硫接着が活用される主な製品と用途
加硫接着の技術は、以下のような製品で幅広く利用されています:
- 丸型防振ゴム:建設機械や汎用設備の振動を吸収
- 小型積層ゴム:垂直荷重に強く、水平方向は柔軟なバネ特性
- リングダンパー:床材や古い体育館などの振動緩衝材
- 扉用四方枠パッキン材:継ぎ目が無く、また継ぎ目も柔らかさが同じなので高い密閉性を発揮します。


これらの部品は、耐久性・耐熱性・信頼性が求められる現場で、安定した性能を発揮します。
加硫接着のメリットとは?【耐久性・省力化・高い安全性】
加硫接着が選ばれる理由には、以下のような強みがあります:
- 高い接着強度:加硫反応により化学的に強固な結合
- 耐久性:振動や衝撃、熱・水にも強い
- 生産性:組立工程の省略で製造効率向上
- 設計自由度:複雑形状の成型や小ロット対応も可能
共ショウの対応事例と今後の対応体制について
共ショウでは、さまざまな防振ゴム・工業用ゴム部品の加硫接着製造実績があります。加硫条件や金型設計、素材選定に至るまでトータルにご提案可能です。
さらに、パーカーロード社の供給影響により加硫接着原料に不安を感じているお客様へも、新たに海外工場との提携体制を整えており、安定供給・代替提案が可能です。
加硫接着でお困りの方はご相談ください
加硫接着は、高機能ゴム部品の生産において、今後ますます重要性を増す技術です。
金属とゴム、ゴムとゴムの一体成型をお考えの方、他社で断られた難易度の高い仕様をお持ちの方は、ぜひ共ショウまでご相談ください。