気密×摺動性、すき間対策の決定版!高気密モヘアシールの構造・用途・選び方まとめ
2025.07.31

🧱 モヘアシールとは?——その役割と進化
今回はゴム・スポンジ製品とは文字通り毛色が異なる商品のご紹介となります。
モヘアシールとは、パイル状(毛状)の繊維をベース材に植え込んだ、高機能な気密材です。
共ショウからは多くのサッシメーカー様に実績がある商品となり、スライド式の建具や機械の摺動部、シャッター、サッシ、ドアの隙間などに使用され、以下のような多彩な効果を発揮します。
- 隙間の遮断(風・ホコリ・虫など)
- 音漏れや光漏れの防止
- 摺動性を損なわず、静音・省エネ性を高める
特に最近では、防音・遮熱ニーズの高まりとともに、住宅だけでなく商業施設や工場設備にも導入が広がっています。
🧩 モヘアシールの構造と素材
モヘアは大きく分けて「パイル(毛)」と「ベース(基布)」の2部位で構成されています。
部位 | 素材例 | 特徴 |
---|---|---|
パイル部 | PP(ポリプロピレン)、PA(ナイロン) | 撥水性・復元性・柔軟性に優れ、隙間に追従 |
ベース部 | PP硬質/軟質織物、押出成形品など | 使用場所に応じて選択可能、粘着加工にも対応 |


さらに中央にフィルム状の「フィン」を追加することで、気密性・水密性を飛躍的に向上させる製品もあります(例:フィンシール®タイプ)。

🛠 用途例:あらゆるすき間対策に活躍!
モヘアシールは以下のような多用途で採用されています:
- 室内ドア・引き戸・玄関ドア・自動ドアの気密・遮音対策
- 大型シャッターや照明機器の埃・風・虫侵入の抑制
- サッシ窓のすき間・ふすま・障子の防塵対策
- 機械装置の可動部の摺動材・クッション材・フィルター材
- 掃除機のブラシ、OA機器の隙間シール材など
特に摺動部では、パイル繊維の柔らかさと復元力が活き、動きを妨げずにシール性を保つのが大きなメリットです。
電気掃除機のブラシもモヘアを使用しています。
ゴミ、埃をかき集めるブラシはモヘアを使用しています。特に密閉性と剛性を重視した仕様を使っています。
さらにはこのような絨毯のような幅広のモヘアも作れるのです!
そして抜き型で加工することで、設備や機械部品としても製作が可能です


🎯 モヘアシールの特長と選び方のポイント
主なメリット
- ✅ 気密性:不均一なすき間にも追従し、外気・音・虫の侵入を防止
- ✅ 摺動性:毛状パイルが摩擦抵抗を低減し、スムーズな動作を実現
- ✅ 防音性・省エネ性:遮音性を確保し、冷暖房効率UPに貢献
- ✅ 施工性:粘着付きタイプもあり、貼るだけで簡単取付が可能
選定ポイント
項目 | 視点 |
---|---|
ベースの材質・幅 | 使用場所に適した硬さと幅を選定 |
パイルの材質 | 耐久性・柔軟性を用途に応じて選ぶ(PP・ナイロンなど) |
パイル高さ・密度 | シール性能の高さに影響(高密度は高性能) |
粘着加工 | 貼り付け場所が限定的な場合は必要 |
フィンの有無 | 高気密・水密性が求められる場合はフィン付を推奨 |
幅も高さも自由自在に選択が可能です!
サイズによって生産ロットが異なりますのでまずはご相談下さい。
📏 カスタマイズの柔軟性も魅力!
規格品だけでなく、下記のような多彩なカスタム対応が可能です。
- パイルの色:グレー、ブラック、ブラウン、ゴールドなど
- ベースの色・厚み:数mm単位で調整可能
- パイル密度:1列〜42列まで調整可(例:1P〜42D)
- フィンの有無・高さ調整(3〜15mm)
- 粘着剤の種類:アクリル系・ゴム系ホットメルトなど
製品部位に目立たず、しっかりと“働く”高品質シール材として、建築現場や機械分野の設計者・購買担当者に選ばれ続けています。
このように従来型の掃除機や、ロボット掃除機のブラシに使用されたりもしています!

✅ まとめ:すき間対策に、気密・摺動・防音を一手に担う“繊維型シール材”
モヘアシールは、すき間対策の中でも「摺動性×高気密性」という難題をクリアできる数少ない素材です。
現場ごとの寸法、使用環境、粘着の有無などに応じて最適な仕様の選定やカスタマイズ提案が可能です。
「ドアの音が気になる」「外気の侵入を防ぎたい」
「光漏れや防虫対策をしたい」「摺動性を持たせて気密もしたい」
そんな課題があるなら、ぜひ一度この繊維型パイルシールをご検討ください。
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