ゴムスポンジの接着方法３選｜瞬間接着・両面テープ・加硫接着の違いと選び方

2025.11.06

■ はじめに

■ はじめに

ゴムスポンジを金属や樹脂、他のゴム部材に接着する場面は、機械・車両・弱電機器など幅広い製造現場で発生します。
しかし、「どの方法が最適なのか」が整理されていないため、試作で剥がれやすい、量産で接着ムラが出るといった課題が起きがちです。
この記事では、主な３つの接着方法 ― 瞬間接着・両面テープ・加硫接着 ― の特徴と使い分けをわかりやすくまとめました。

■ １．瞬間接着剤（シアノアクリレート系）

瞬間接着剤は硬化が非常に速く、試作や小面積の固定に向きます。
代表的なのは「アロンアルフア」や「3M PR100」などで、20〜30秒ほどで実用強度に達します。

メリット

乾燥工程が不要で、すぐに扱える
金属・樹脂との相性が良い

デメリット

ゴムスポンジのような多孔質素材では、接着剤が染み込みすぎて強度低下することがある
熱や湿気に弱いタイプが多く、屋外や高温環境では不向き

使用時は脱脂や表面処理を丁寧に行い、少量で塗布するのがコツです。

■ ２．両面テープ

作業効率を重視する製造ラインでは、両面テープが最も一般的です。
Nittoや恵比寿化成製のゴム用両面テープは、パッキンや防振材の貼り付けに広く採用されています。

メリット

貼って圧着するだけで簡単に固定できる
厚みのあるタイプはクッション性も確保でき、振動吸収にも効果的
接着剤のように硬化時間が不要で、量産性が高い

デメリット

下地が汚れていると粘着力が発揮できない
高温・湿気・油分の影響を受けやすく、長期耐久性は中程度

ゴムスポンジを金属板やプラスチック部材に貼る用途では、コストと作業性のバランスが最も良い方法です。

■ ３．加硫接着（化学的結合による一体化）

より高い耐久性が求められる場合には、加硫接着が選ばれます。
これは、成型時にゴムを加熱・加圧し、金属や他のゴム材と化学的に結合させる方法です。

メリット

接着ではなく「一体成型」となるため、剥離や経年劣化に強い
防振・防水・耐薬品性など、過酷環境で安定

デメリット

設備・金型・条件調整が必要で、工程負荷が高い
後から貼る用途には不向き

加硫接着は、量産品や長期使用部品など「確実に剥がれない構造」が求められる場面で最適です。

■ まとめ：使い分けの目安

手法	特徴	適用シーン
瞬間接着	速乾・小面積向け	試作・仮固定
両面テープ	手軽で作業性◎	量産ライン・中期使用
加硫接着	一体構造で高耐久	長期・高応力環境

接着方法の選定では、素材・環境・耐久要求の３点を必ず整理することが重要です。
「とりあえず貼れる」方法を選ぶと、後工程やクレーム対応でコストが跳ね上がります。

もし用途に合う接着方法が分からない場合は、まずはお気軽にお問い合わせください。

▶ https://gomusponge-navi.net/contact/

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