押出成型ってなに?

2025.01.23

押出成型ってなに?

共ショウは特にスポンジゴムとソリッドゴムの押出成型を得意としています。ゴム商社としては珍しいと思いますが、押出成型の案件を数多く頂いております。

まず押出成型とはどのような成型方法か説明します。

口金と呼ばれる金属製の型を使用し、同一断面形状を紐状に生産する方法です。口金自体は数万円~製作が可能で、金型でのコンプレッション・インジェクション成型と比べ安価となっております。大量生産に向いており、ロットが大きくなるほど単価も安くなります。もちろん50m以下のような小ロットでも対応が可能となっており、ご希望の数量に合わせて生産します。

またゴムには材料を発泡させている「スポンジ」と、発泡させていない「ソリッド」という状態の製品があります。

スポンジはその柔軟性とゴム特有の復元性を利用し、戸当たりや衝撃吸収材やエアータイト材として使用されます。

ソリッドは車のタイヤを想像してもらうとわかりやすく、スポンジと比べ硬く重い特徴があります。その分ゴムらしい復元性や耐久性が高いです。窓枠のパッキンや機械のオイルシールなど、過酷な状況や強い衝撃が加わる場所で使用されます。

さらに1つの製品で「スポンジ」と「ソリッド」を同時に押し出すことが可能です。

下半分がソリッドで固定しやすく、上半分がスポンジで緩衝性を持たせたり、被膜部分をソリッドにし、中心部をスポンジにすることで、高い気密性と柔軟性を併せ持った製品も製作可能です。

素材は合成ゴム各種での製造はもちろん、天然ゴムも対応が可能です。

材質一覧: CR(クロロプレン)ゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエン)ゴム、NBR(ニトリルブタジエン)ゴム、CSM(ハイパロン)ゴム、IIR(ブチルゴム)、FKM(フッ素)ゴム、 天然ゴム(NR)

難燃UL94V-0品相当材料やテフロンコーティング、カラー品といったオリジナルの製品の製造から、規格品の提案まで幅広く網羅しています。

共ショウではさらに押出成形した製品への2次加工が得意です。

両面テープを貼ったり、穴を開けたり、コーナーを斜めに切って枠にしたり、リング状にしたりすることが出来ます。

両面テープといっても例えば20mmの幅部分に対して、ぴったりの20mmのテープを貼るのではなく、18mmのテープを貼ることで、テープがゴムの幅寸法からはみ出ることを防いだりといった、経験からのアドバイスが可能です。

コーナー接着も、瞬間接着剤やゴム系接着剤、加硫接着など様々な対応が可能です。瞬間接着剤は安価ですが接着部が硬くなったり、ゴム系接着剤は接着力が少し弱いですが接着部がそこまで硬くなりません。加硫接着は生のゴム材を使い、コーナー部分をもう一度金型で成型し直すようなイメージで接着します。ですのでコーナー部分も同じゴムの質感となり、強度が高くや柔軟性を持たせることが出来ますが、イニシャル費用が必要となり、金型成型と同じような工程を踏むため、加工時間が必要となることから、上記と比べ費用が高くなります。

このように共ショウは押出成型に対して、多くの知見や、複数社のメーカー様、加工屋様と協力体制を構築しています。

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