ゴム・ゴムスポンジの硬さとは?
2025.02.14

ゴムの「硬度」とはゴムの硬さ/軟らかさを表しています。0に近いほど軟らかく、100に近いほど硬くなっていきます。ゴムにもソリッドゴムとスポンジゴムがあるのはご存じかと思いますが、硬さに差があるのでそれぞれ測定器具も異なります。
ソリッドゴムの硬さを測定するのであれば、硬い中でもその差を判断できる側的器具を使用し、スポンジゴムではその逆に柔らかさの差を判断できる測定器具を使用します。
ソリッドゴムの硬度測定器具
ソリッドゴムの硬さはデュロメータという硬度計のタイプAによって測定します。高度計といってもどんなものか非常に表現しづらいので、高分子計器株式会社様のサイトを下記に記載します。
このように測定したいゴム材料に針を押し当てて、その反発力が硬度として表記されるのです。
CRやEP、NBRなどの一般的なゴムシートは硬度60~70°が汎用硬度としてラインナップがあります。軟質ゴムは45~50°があり、硬めでは90°の規格があることが多いです。90°のゴム板となると樹脂板のような硬さに近くなり、手で持っても、自重でしならないような硬さです。シリコンは50°、フッ素は80°品一般的で材質によって、規格の硬度が違うのも面白いですね。硬度計も0~100まで測ることが出来ますが、ソリッドゴムは上記ラインナップ45~90°くらいのレンジでの測定がほとんどです。
ゴムスポンジの硬度測定器具
ゴムスポンジの硬度はデュロメータのタイプCによって測定します。ゴムスポンジはソリッドゴムに比べると軟らかいので、針ではなく半球状の突起を押し当てて測定します。
ゴムスポンジは測定ができない(0°以下)軟らかいものから、50°程度の硬いものまで、各メーカー様々な硬さや色のラインナップがあります。共ショウでは国内のほぼ全てのゴムスポンジメーカー様と直接お取引させて頂いております。ゴムスポンジについては皮付き、中身ででも硬さが変わりますので注意が必要です。基本的には食パンの耳を全て取り除いたような、中身の部分の硬度を記載しています。
半連続気泡のゴムスポンジや発泡ウレタン、発泡ポリエチレンの硬度
気密・防水用途で使用される半連続気泡ゴムスポンジ、エプトシーラーやオプシーラー、ルシーラといった製品、また発泡ウレタンやサンペルカやPEライト、ミツフクフォームなどの架橋発泡ポリエチレン、無架橋ポリエチレンは上記のようなデュロメータでは硬度を測定しません。気泡が粗く柔らかすぎたり、弾性が少なく硬度が測れないのでないでしょうか。
このような材料は見かけ密度(g/㎥)や発泡倍率によって表記されます。

金型成型品や薄いパッキン材の硬度は?
複雑な形状の金型成型品では、製品自体で硬度を測ることが難しいので下記のような測定用の試験を作成し、硬度を測定します。ですが金型成型では指定する硬度の材料を使用している、ということしか証明することが出来ないのが難しいところです。あくまでも「その材料硬度を使用している」ということを理解頂ければと思います。

またシートから打ち抜いたような、薄いパッキン材料では、そのまま測定すると机の硬さを拾ってしまい、硬度が硬く出てしまうことがあります。その場合はパッキン材料を重ねて測定することで、おおよその硬さを検査することもあります。
ゴムらしい弾力や柔らかさといった特徴から、硬さには一般的に±5公差があることにも注意したいですね。