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ウレタンスポンジと発泡ポリエチレンの吸音材としての違いとは

2025.03.25

ウレタンスポンジと発泡ポリエチレンの吸音材としての違いとは

最近、共ショウには吸音材の問い合わせが非常に増えております。


家の中の音をなるべく外に聞こえないように、業務用の機械や設備の作動音を減らしたいなど、建築から工業関係までさまざまなご相談がありますが、今回は一般的な2つの素材の吸音材について紹介します。

発泡ポリエチレン(三和化工:オプセル、スーパーオプセルなど)とウレタンスポンジ(イノアックコーポレーション:カームフレックス、東洋クオリティワン:グリーンライトNHなど)は、どちらも吸音材として利用されますが、素材の特性や吸音効果に違いがあります。それぞれの特徴をまとめました。

発泡ポリエチレン吸音材

【素材と特性】

  • ポリエチレン樹脂を発泡させたもので、独立気泡構造を
    持ちます。
  • 軽量で柔軟性があり、加工しやすいのが特徴です。
  • 耐水性、耐薬品性に優れ、耐久性が高いです。
  • 白色のカラーバリエーションもあります。
  • 吸音効果:
    *中音域から高音域の吸音に優れています
  • 用途:
  • 壁や天井の吸音材
  • オーディオ機器の内部
  • 自動車のデッドニング
  • 建築物の断熱材
    *電車車両内部の関連機器

ウレタンスポンジ吸音材

【素材と特性】

  • ポリウレタン樹脂を発泡させたもので、連続気泡構造を持ちます。
  • 柔らかく、クッション性に優れています。
  • 通気性が高く、吸音効果に優れています。
    *グレードによっては 難燃性の製品もあります。
    *水分に弱く、加水分解する恐れがあります。
    *基本的に黒色(グレー色)のみとなります。
  • 吸音効果:
  • 中音域から高音域の吸音に優れています。
  • 用途:
  • スタジオや音楽室の吸音材
  • オーディオ機器の内部
  • 防音室の壁や天井
  • 楽器の消音

選び方のポイント

  • 吸音したい音域はほぼ同じとなります。製品厚みで音域は調整しましょう。
  • 設置場所の環境:水回りや高温多湿な場所では、耐水性・耐久性に優れた発泡ポリエチレンがおすすめです。弱電関係や音楽スタジオなど、室内環境が安定しているところでは、ウレタンスポンジがおすすすめです。
  • コスト:ウレタンスポンジは比較的安価ですが、発泡ポリエチレンは製品によって価格差があります。
  • 加工のしやすさ:どちらもカッターやハサミで加工ができます。プロファイルと呼ばれる表面を凹凸にした波上の加工はウレタンスポンジのみとなります。

まとめ


発泡ポリエチレンは耐久性や耐水性、耐薬品性があり、ウレタンスポンジより厳しい条件で使用が出来ます。
その分ウレタンスポンジは安価で、使用環境が安定していれば、コストメリットがあります。

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