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耐油性に優れたNBRゴムの魅力とは？

耐油性に優れたNBRゴムの魅力とは？

2025.05.23

耐油性に優れたNBRゴムの魅力とは？

ニトリルゴム（NBR）は、耐油性や耐摩耗性に優れた合成ゴムであり、自動車部品や工業用品など幅広い用途で使用されています。

目次

ニトリルゴム（NBR）とは？
特長と長所
短所と注意点
物性と特性
使用例と推奨用途
通称名と代表的な製品名
まとめ

ニトリルゴム（NBR）とは？

NBRは、アクリロニトリルとブタジエンの共重合体であり、1930年代にドイツのI.G.ファルベン社によって開発されました。耐油性に優れたゴム材料の需要に応えるために生まれ、第二次世界大戦中は特に軍需用途で重要な役割を果たしました。

特長と長所

耐油性: 鉱物油や燃料油に対する耐性が高く、自動車のオイルシールやガスケットに最適です。
耐摩耗性: 摩耗に強く、長寿命な製品の製造が可能です。
耐熱性: 一般的に−20℃〜＋120℃の範囲で使用可能です。
加工性: 成形性や接着性に優れており、安定した生産が可能です。

短所と注意点

耐候性: オゾンや紫外線に対する耐性が低く、屋外での使用には注意が必要です。
耐寒性: 低温環境下での柔軟性が劣るため、寒冷地での使用には適していません。
耐薬品性: 特定の化学薬品には弱いため、使用前に適合性の確認が必要です。

物性と特性

引張強度: 約12.6MPa〜13.0MPa
伸び: 100%〜750%
硬度: デュロメータAスケールで40〜90
比重: 0.96〜1.2

アクリロニトリルの含有量によって、耐油性や耐寒性が変化します。含有量が高いほど耐油性が向上し、低いほど耐寒性が向上します。

使用例と推奨用途

自動車部品: オイルシール、Oリング、オイルホース
工業用品: パッキン、印刷ロール、接着剤、ガスケット
医療分野: 使い捨て手袋（ラテックスアレルギー対策として）
電線・ケーブル: 外装材

通称名と代表的な製品名

NBR: 一般的な略称
ブナN（Buna-N）: 歴史的な名称
ニポール（Nipol）: 日本ゼオン株式会社の製品名
クライナック（Krynac）: JSR株式会社の製品名

まとめ

ニトリルゴム（NBR）は、その優れた耐油性と耐摩耗性から、自動車や工業分野を中心に幅広く使用されています。ただし、耐候性や耐寒性には注意が必要であり、使用環境に応じた適切な材料選定が求められます。

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