ウレタンスポンジの特長と種類|用途別の選び方と物性比較
2025.06.09

ウレタンスポンジは軽量で柔軟、優れたクッション性を持つポリウレタンフォームの一種です。家具や寝具、自動車内装、梱包材、医療用具など幅広い分野で使われています。この記事では、ウレタンスポンジの材質特長、エーテル系・エステル系の違い、物性や耐性、加工方法、歴史的な開発背景、国内主要メーカー情報、さらに吸音材用途と家具・寝具用の違いを詳しく解説します。
目次
1. ウレタンスポンジとは?
ポリウレタン樹脂を発泡して作る柔軟なフォーム材料で、主に「エーテル系」と「エステル系」の2種類があります。軽量で弾力性に優れ、加工性も高いため多様な製品に利用されています。
2. ウレタンスポンジの特長と長所
- 高い柔軟性と弾力性:衝撃吸収に優れ、クッション材に最適
- 軽量で加工しやすい:カットや成型が容易
- 密度・硬度の幅広い選択肢:用途に応じて最適化可能
- 耐水性・耐油性(特にエーテル系):湿潤環境に強い
- 耐摩耗性と耐久性:長期間の使用でも変形しにくい
3. 短所と注意点
- 紫外線や酸化で劣化しやすい(屋外利用は注意)
- 高温環境での変質や変色が起こりやすい
- エステル系は水分に弱く、湿潤環境での分解リスクがある
4. エーテル系とエステル系の違いと使い分け
項目 | エーテル系ウレタンスポンジ | エステル系ウレタンスポンジ |
---|---|---|
原材料構造 | ポリエーテルポリオール由来 | ポリエステルポリオール由来 |
耐水性 | 優れている(湿気・水に強い) | 劣る(水分で分解しやすい) |
耐油性 | 良好 | 良好 |
耐候性 | 良好 | やや劣る |
使用環境 | 湿潤環境、医療、寝具、自動車内装など | 乾燥環境、家具、スポーツ用品のクッション材など |
特徴 | 柔軟で耐久性高く長寿命 | 硬めで耐圧縮性良いが水に弱い |
5. 代表的な物性・特性
物性項目 | 代表値 | 備考 |
---|---|---|
密度 | 20~120 kg/m³ | 用途により調整可能 |
圧縮歪み率 | 5~20% | 弾性回復性を示す |
引張強度 | 0.2~1.5 MPa | 用途により十分な強度 |
熱変形温度 | 約80~120℃ | 熱による変質限界 |
吸水率(エーテル系) | 低い | 優れた耐湿性 |
吸水率(エステル系) | 高い | 水分に弱い |
6. 歴史的な開発経緯
1930年代にポリウレタン樹脂が開発され、1950年代からウレタンフォームとして家具や寝具市場に普及。1960年代にエーテル系とエステル系の区別が確立され、自動車内装や医療用クッション、梱包材など多方面で利用が拡大しました。
7. ウレタンスポンジの主な加工方法
- スライスカット:均一厚みのシート加工(マットレス、クッション)
- 抜き加工:複雑な形状の型抜き(自動車部品、梱包材)
- 接着加工:多層構造品の製造に対応
- 圧縮成型:高密度化で耐圧縮性を向上
8. 使用推奨箇所と具体的用途例
- 家具・寝具用クッション材:ソファー、マットレスの芯材
- 自動車内装部品:シート、ヘッドレスト、ドアパネル
- 梱包材・緩衝材:精密機器や家具の輸送緩衝
- 医療用クッション:圧力分散用低反発素材
- スポーツ用品:プロテクター、靴の中敷き
9. 吸音材用と家具・寝具用ウレタンスポンジの違いと物性
吸音材用ウレタンスポンジ
- 開放セル構造で音波を内部に吸収
- 低密度(20~40 kg/m³)で柔らかく軽量
- 波形やピラミッド形状の表面加工が多い
- 耐久性・耐候性は比較的低め、室内利用が中心

家具・寝具用ウレタンスポンジ
- 閉鎖セルまたは半閉鎖セル構造で耐圧縮性と耐久性重視
- 中〜高密度(40~120 kg/m³)で弾力と復元力が高い
- 通気性・抗菌処理など衛生面にも配慮
- 長期使用に耐える耐久性
物性比較表
物性項目 | 吸音材用ウレタンスポンジ | 家具・寝具用ウレタンスポンジ |
---|---|---|
密度 | 20〜40 kg/m³ | 40〜120 kg/m³ |
反発弾性率 | 低〜中 | 中〜高 |
圧縮永久歪み率 | やや高め(変形しやすい) | 低め(復元性が高い) |
吸音性能 | 高い | 低め |
耐久性 | やや劣る | 高い |
10. まとめ:用途に応じたウレタンスポンジの選び方
ウレタンスポンジはエーテル系・エステル系の特性を理解し、吸音材や家具・寝具用途など目的に合わせて選定することが重要です。特に湿潤環境や医療用など耐水性が求められる場合はエーテル系が適しており、硬めで耐圧縮性を必要とする乾燥環境の家具・スポーツ用品にはエステル系が向いています。国内主要メーカーの高品質製品と多様な加工方法により、多岐にわたるニーズに対応可能です。
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