業界動向:レゾナック・テクノサービスのフォーム事業撤退と今後の調達戦略
2025.09.11

2025年、業界にとって重要なニュースが発表されました。レゾナック・テクノサービス株式会社(以下 RTS)が、架橋化発泡ポリエチレン(プレコート製品)および付随する難燃品の製造・販売を終了する旨を公表しました。
初回の発表は2025年4月で、当初は受注を2025年9月末まで、納入を2026年1月末までとしていましたが、その後の受注状況と原材料価格の想定を踏まえ、製造・販売終了時期を**前倒し(注文受付:2025年7月31日、納入終了:2025年10月31日)**する旨が発表されています。
なぜ撤退に至ったのか(背景)
RTSの発表では、製造継続を困難にした要因として「設備稼働率の低下」「採算性の悪化」に加え、難燃処理に関わる原材料(例:アンチモン等)の価格高騰が挙げられています。これらの要因は、製造コスト構造に直接影響を与えるため、採算面での判断が大きく働いたと考えられます。RTS自身の製品ラインナップ説明からも、断熱性・緩衝性・難燃性など用途が広い一方で、材料依存度が高い製品群であることが確認できます。
業界への影響(想定ポイント)
- 調達リスクの顕在化:RTS製プレコートを主要に使っていたユーザーは、品番の代替や設計変更を迫られる可能性があります。特に難燃仕様や屋根用断熱など、認証や性能確認が必要な用途では、切替に時間がかかるリスクがあります。
- 納期とコストの不確定化:受注・納入期限の前倒しが発表されているため、必要数量の先行確保や代替手配が急務です。
- 二次加工・仕様対応の負荷増:材料を置き換える際、押出・カット・両面テープ貼り等の加工条件や歩留まりが変わるため、量産移行時に追加試験が必要になる場合があります。
すぐに検討すべき3つの対策
- 在庫の早期確認と必要量の確保
RTSへの注文受付期間が短縮されたことを踏まえ、現在使用中の品番・必要数を早急に洗い出し、発注可能な分は先行確保することを推奨します。 - 代替素材の選定とサンプル評価
同等の物性(耐熱性・難燃性・復元性など)を満たす他社製品の候補をリストアップし、実際にサンプルで組立・取付け・耐久試験を行ってください。評価を怠ると、現場での不具合や再設計コストが発生します。 - 調達先の分散化と代替フローの整備
単一調達に依存している場合は複数の供給ルートを確保し、材料の切り替え手順(試験項目、合格基準、量産条件)を文書化しておくと、緊急時にもスムーズに対応できます。
当社(ゴムスポンジ調達ナビ)からの具体的提案
RTSの製品に替わる候補として、用途別に他社同等品のご提案が可能です。また必要物性・仕様によっては全く別の相当材料の提案も可能です
両面テープ貼り・指定寸法カットといった二次加工にも対応できます。また、弊社では代替候補のサンプル出荷、現場での性能確認支援、量産移行時の条件最適化まで一貫してサポートいたします。
実務的な相談フロー(弊社推奨)
- まずは「現在使用の品番・用途・必要数量」をご送付ください。
- 当社で代替候補を選定し、試作サンプル(無償または有償条件)を手配します。
- 現場評価の結果を元に、最終仕様・歩留まり条件を確定。量産見積・納期をご提示します。
- 必要に応じて在庫確保や分納スケジュールを組み、納入までフォローします。
まとめ(今すぐのアクション)
RTSのフォーム事業撤退は、短期的には調達・設計に影響を及ぼしますが、事前に代替を検討し、段階的に切替準備を進めることでリスクを最小化できます。
当社「ゴムスポンジ調達ナビ」では、代替素材のご相談、サンプル評価、加工・納入までトータルで支援可能です。まずは現行仕様(品番・用途・数量・納期)をお知らせください。迅速に代替案と納期見積をご提案いたします。